新規企業の参入や顧客ニーズが多様化している昨今において、先を見据えた経営を行っていかなければ、
いずれ会社は立ち行かなくなってしまいます。
また漠然と「将来はこうしたい」と思っていても、具体的にビジュアルや数値に落とし込まなければ、
その道筋や打開策は見えてきません。
会社が発展していくためには、ビジョンを明らかにして、その実現に向けてどのような事業展開をしていくかを模索しなければならず、
「経営計画」はその方向性を示す上でのコンパスとしての役割を担うといえます。
バランス・スコアカードとは
▦財務の視点
▦顧客の視点
▦業務プロセスの視点
▦学習と成長の視点
という4つの視点から、ビジョンの実現に向けた"戦略" "重要成功要因" "評価指標" "行動計画"等の策定を行うものであり、
近年注目されている経営手法です。
ビジョン → 会社のあるべき姿
戦略 → ビジョンの実現に必要な方策
重要成功要因 → 戦略から導かれた成功要因のうち重要なもの
評価指標 → 各視点において達成すべき具体的な指標
行動計画 → 目標に沿った行動を促すための指針
従来の企業経営では、短期的な利益を追求するあまりに、「顧客との関係」、「内部組織の強化」、「人材の育成」といった
重要な経営資源をおろそかにしがちでした。しかし、これでは会社の長期的な成長は見込めません。
バランス・スコアカードは、従来の利益追求型の経営から脱却し、"顧客満足度" "新商品・新サービスの開発"
"従業員のやる気"といった、より幅広い視点から会社の経営を見直し、ビジョンの実現に向けて加速するための
有効な経営計画ツールです。
戦略を図式化したもので、ビジョンの実現への道しるべとなるものです。また経営陣やスタッフに対して、
戦略の浸透や意思統一を図るためのコミュニケーションツールとしても機能します。
戦略ごとに達成すべき明確な指標を設定し、これを具体的な行動に落とし込むまでのフローチャートとしての
役割を果たします。また、スコアカードを活用して定期的な進捗度の管理や見直しが可能となります。
視点 | 戦略 | 重要成功要因 | 評価指標 | 行動計画 |
---|---|---|---|---|
財務 | 売上拡大 | 新規顧客の獲得 | 新規の顧客数 | 新規顧客への訪問を行う |
利益率増加 | 利益率の高い商品サービスの展開 | 平均販売単価 | 高級・こだわり商品の販売強化 | |
顧客 | 顧客満足度の向上 | 品質向上のためのアンケート実施 | アンケートの回収率 | 顧客が興味をひくアンケートの作成 |
顧客リピート率の向上 | 固定客への特別サービスの実施 | サービスの考案数 | 他店とのサービス比較社員へのアイデア募集 | |
業務プロセス | 新たな商品開発 | 顧客のニーズにあった商品の開発 | 新商品の開発数・商品化の成功率 | 顧客ニーズの分析・開発プロセスの再検討 |
営業力の強化 | 営業マニュアルの作成 | マニュアルの作成数 | 作成項目の分担と相互チェックを徹底する | |
学習と成長 | コミュニケーション力の向上 | セミナーへの参加 | 研修時間 | テーマを決めて社員とも頻繁に対話をする |
情報の共有化 | IT化の推進 | システムの導入及び構築数 | 技術者とのミーティングからノウハウを吸収 |
バランス・スコアカードは、導入当初においては、多少の手間や時間がかかります。
しかし一旦導入してしまえば、それをベースに軌道修正が可能ですので、その変更や見直しについてはグンと楽になります。
そして、その効果の程を実感していただき、「バランス・スコアカードを導入してよかった!」というお客様の声を聞けることが、
当事務所にとっても大きな喜びです。
当会計事務所では、バランス・スコアカードの考え方や手順についてわかりやすくご説明し、
お客様のビジョンに沿ったバランス・スコアカードの導入及び作成を支援していきます。